神沼審査委員長講評

 審査委員長として、課題・自由部門の両方の資料を拝見させてもらいました。その中で感じたことを2点程説明させていただきます。

 課題のテーマが今年2年目であることもあり、去年よりも内容が工夫されており、考え方もしっかりしてきたと感じました。その一方で、自由と課題の中身が似通ってきています。これは課題部門が幅広い解釈ができるためであることが影響しているためと思われます。本選時には課題部門に応募した作品であるということを意識したプレゼンをしてほしいと思います。どの作品もプレゼンテーションが大変上手になり、楽しい表現が多くありました。本選のプレゼンテーションでも期待しています。

 内容に関しては、世の中にある話題の中から適当なものを見つけてきたような作品が多く、若者らしい斬新なアイデアが少なかったことが残念です。プロコンも20年目になり、毎年審査をされている委員の先生からすると、過去のアイデアを焼きなおしたように感じるものが少なくありません。少なくとも過去にどのような作品が発表されているかを調査し、対策を立てることが必要だと思います。
 これから本選に向けて開発を進めるわけですが、どこまで完成度を高められるか期待しています。最初に設定したアイデアをどれだけ実現するか、作品の質を高めていくことが重要です。本選で企業の審査委員やマスコミの方々があっと驚くような作品を期待しています。

2009年6月27日予選審査会にて